NPO法人「日本を護る会」の招待を受け、アレクサンドラ・コヴァチュ駐日セルビア共和国大使は、12月10日に東京で同団体の会員に向けて講演を行いました。本講演では、セルビアと日本の関係について触れ、特に第一次世界大戦における両国の同盟関係を振り返りました。
講演の冒頭、コヴァチュ大使はセルビアの政治的および経済的安定性、EU加盟への決意、そしてプリシュティナとの対話に言及するとともに、コソボ・メトヒヤにおけるセルビア人の非常に厳しい状況について語りました。また日本との二国間協力の現状や、2025年の大阪・関西万博でのセルビア館の出展、BIO4キャンパスの建設、2027年にベオグラードで開催される認定博覧会といったセルビアの国際的なPRを目的としたプロジェクトの数々を紹介しました。
さらに二国間関係についての考察では、姉妹都市関係の提携や名誉領事の任命、自然災害時における相互の連帯といった142年にわたる友好関係の歴史的場面を振り返りました。
講演の大半は、第一次世界大戦におけるセルビアの役割や貢献、そして日本との同盟関係、日本がセルビア国民、軍に示した連帯といったテーマに割かれました。特に両国の市民が果たした顕著な役割についても言及しました。コヴァチュ大使は、第一次世界大戦での両国の絆が記録として古文書館などに保存されていることに触れつつ、若い世代の間でこれらの記憶の文化を育む必要性を強調しました。