Printer Friendly Version JCAS次世代ワークショップ開催のご案内 @ 28 January 2014 01:53 AM
 地域研究コンソーシアム(JCAS)次世代ワークショップ「多民族社会におけるアイデンティティの形成・分断・再統合―ヴォイヴォディナ地域研究の確立に向けて」が2月2日(日)、北海道大学東京オフィスで開催されます。
 
日時:2014年2月2日(日)10時20分~16時10分(開場:9時40分)
会場:北海道大学東京オフィス(http://www.hokudai.ac.jp/introduction/satellites/tokyo/
プログラム内容:http://www.jcas.jp/event/2014/01/1691.html
使用言語:英語
 
【ワークショップの概要】
 共産主義政権の崩壊と民主化は、そこに住む人々の帰属意識にも大きな変化をもたらすものであった。とくに近年関心を集めているのは、旧共産圏のマイノリティ民族による権利拡大を求める運動である。激しい民族対立を経験した旧ユーゴ地域では特にセルビア北部のヴォイヴォディナ自治州において、民族的アイデンティティをめぐる運動がきわめて多様な様相を伴いつつ活性化している。
 
 ヴォイヴォディナ自治州とは、約21,500平方キロメートルという比較的小さい面積ながら、欧州でも類を見ない多民族社会を形成してきた地域である。自治州内では約30 の言語が使用されていると言われ、うち6言語が公用語に認定されている。ヴォイヴォディナは、ユーゴ連邦崩壊に伴う国境の引き直し、人口移動、さらにEU との関係に伴って劇的な変化を遂げており、多民族・多言語・多文化社会の問題を考えるうえできわめて重要なモデルケースである。
 
 ただし旧ユーゴ地域の民族問題を扱う研究のほとんどは、共和国間の対立やコソヴォ情勢に集中しており、ヴォイヴォディナについては単独の研究や個別の専門分野内で全体像をカバーすることが困難であることに加え、地域研究の視点からの共同調査の試みも少なく、その現状について十分な研究成果が出されてきたとは言い難い。
 
 そこで本企画では、専門とする言語や分野の違いを超えた国際的な意見交換の場を設けることで、(1)ヴォイヴォディナにおける多民族共生をめぐる現状と、その背景としての歴史的・政治的・文化的諸問題を総合的に明らかにするとともに、(2)「ヴォイヴォディナ地域研究」確立のための協力体制を構築することを目指す。
 
 
 尚、大変勝手ながら、本ワークショップは会場の都合から、要予約とさせていただきます。また先着20名で打ち切らせていただきます。
 ご参加を希望される方は、2月1日(土)までに、以下のEメールアドレスにご連絡ください。
 
亀田真澄 masumikameda@07.alumni.u-tokyo.ac.jp
野町素己 mnomachi@slav.hokudai.ac.jp