Printer Friendly Version 暉峻淑子さんが「功労金章」を受勲 @ 7 April 2014 03:46 AM
 セルビア共和国のトミスラブ・ニコリッチ大統領の発令により、評論家で人道支援家の暉峻淑子さんに「功労金章」が授与されました。
 
「功労金章」は人道支援及びセルビアとの友好関係発展に多大な貢献をされた方に贈られる勲章です。叙勲伝達式が3月28日に同国大統領官邸で開催され、ニコリッチ大統領に代わりオリヴェル・アンティッチ勲章局長から暉峻さんに勲章が贈呈されました。
 
 今回の訪問は勲章授与式の出席のほかに、暉峻さんが中心となって企画された東日本大震災で被災した福島の子どもたちのセルビア訪問及びセルビア人との合同演奏会という目的がありました。「福島ジュニアオーケトスラ」は9人の女子、4人の男子で構成。ベオグラードの「ヴァトロスラヴ・リシンスキ音楽学校」の生徒たちや現地演奏家たちとともにいくつかのコンサートが行われ、3月28日には「とても遠い・とても近い」と名付けられた演奏会が行われました。この日の入場料収益は同学校の楽器購入に充てられました。
 またこの訪問には、1999年のNATO空爆時にベオグラードの病院支援活動をされた小杉隆文部大臣(当時)も帯同されました。
 
 暉峻さんのセルビアに対する人道支援活動が始まったのは1993年。はじめは赤十字を通して行われましたが、その後は個人でセルビアの被災地などへ直接赴き、精力的に活動されました。セルビアが経済制裁を受けていた時も、日本で集めた支援金を通して、病院や難民キャンプに医療機器、薬、衣類、食料などを寄付されました。また、1995年の阪神淡路大震災では、被災した神戸の子どもたちを率いてベオグラードを訪問。ホームステイを通して心のケアを行ったり、数年前にはコソボ北部に住むセルビア人の支援にも精力的に活動されたり、日本セルビア間の友好の架け橋としてご活躍されています。
 
暉峻淑子さん(出典:RTS)
 
暉峻さんと小杉元文部大臣(出典: Blic Online, 写真: M.Yoshida)
 
福島の子どもたち(出典: Blic Online, 写真: M.Yoshida)
 
<暉峻淑子さんプロフィール>
 
1928年大阪生まれ。経済学博士。埼玉大学教授、日本女子大学教授、ベルリン自由大学客員教授、ウィーン大学客員教授などを歴任。評論家としても活躍。著書多数。