Printer Friendly Version グリシッチ大使が防衛研究所を表敬訪問(2015.11.09) @ 10 November 2015 07:07 AM
 11月11日の第一次世界大戦休戦記念日を前に、ネナド・グリシッチ大使は同月9日、防衛研究所の鈴木良之所長及び庄司潤一郎戦史研究センター長を表敬訪問しました。
 
 まず、鈴木所長から大使の訪問に対して歓迎の意を表するとともに、セルビアの代表者が同研究所に訪れるのは今回が初めてである旨、説明がありました。第一次世界大戦に関しては、セルビアは日本と同じ連合国側に立ち、重要な役割を果たしたことや、戦中に多くの戦死者、戦傷者が出た旨、話がありました。
 
 一方、グリシッチ大使は、セルビアが払った多大な犠牲は、戦後、国の基盤作りにつながったこと、その後は大国間との均衡を保ちつつ、自由のために苦難の歴史を歩んできた旨、説明がありました。また、サラエボ事件に関して、昨年の開戦100周年の際に論争されたセルビアが大戦のきっかけを作ったとの意見に反論しつつ、セルビア側の見解を伝えました。
 
 庄司センター長との会談では、主にセルビアと日本の関係性について話題がのぼり、例えば、133年前に両国の友好関係が始まったこと(セルビア国王と明治天皇との親書交換)、大戦下で日本軍が中国の大連でセルビア軍と出会ったこと、さらに当時の日本の陸軍士官学校と東京外国語学校(現在の東京外国語大学)でロシア語を教えていたセルビア国籍のドゥシャン・トドロヴィッチ氏の日本での生活(1909年から1940年まで滞在)のことなど、内容は多岐に渡りました。
 
 グリシッチ大使は今回の訪問を記念に、セルビアにおける第一次世界大戦のシンボルフラワー「ラモンダ・ナタリアエ」のバッジを寄贈しました。
 
防衛研究所
http://www.nids.go.jp/