Printer Friendly Version ブルナビッチ首相が新型コロナウィルス感染症のワクチンを接種(2020/12/25) @ 25 December 2020 05:51 AM
アナ・ブルナビッチ首相は12月24日、ウイルス学・ワクチン・血清研究所「トルラク」で、「ファイザー」社と「ビオンテック」社が開発した新型コロナウィルス感染症のワクチンを接種しました。
 
ヨーロッパの首脳で初めてワクチンを接種したブルナビッチ首相は「(セルビアで感染者が最初に確認された)3月6日以来、今日は初めて笑顔を見せられる正当な理由がある。セルビアだけでなくヨーロッパや世界がコロナ終焉に向かうための始まりの日だ。首相及び新型コロナウィルス感染症危機対策本部を率いる人間として、ワクチンの有効性、昼夜働く医療機関のスタッフ、専門家を信頼していることを示す義務があった。国民に接種を呼びかける意味でも光栄なことである。アレクサンダル・ヴチッチ大統領は中国製のワクチンをおそらく接種することになるだろう」と話しました。
 
ブルナビッチ首相によれば、現在は「ファイザー・ビオンテック」製のワクチンがセルビアに到着済みで、近い将来に「Sinopharm」製(中国)と「SputnikV」製(ロシア)のワクチンが、第1四半期の終わりには「Astra-Zeneka」製と「Modernina」製のワクチンが入る予定とのことです。
 
また、ブルナビッチ首相はセルビア国民が国際機関の承認を得たワクチンを自由に接種できるようになることも強調しました。
セルビアはイギリスに続いて「ファイザー・ビオンテック」製のワクチンを入手した国であり、イギリスとスイスに次いでワクチン接種キャンペーンを始めた国でもある。人体で免疫が形成されるまでは接種キャンペーンを続ける。2021年1月には「ファイザー・ビオンテック」製のワクチンを1万6000本を追加入手する。他のワクチンと合わせたら100万本、第1四半期には200万本を入手する。「ファイザー・ビオンテック」製のワクチンは12月に1万本が到着予定だったが、世界各国から注文が殺到したせいで、セルビアには4870本のみが到着した。それでもワクチンの入手が成功したのはすべての関係者が組織的に働いてくれたおかげである。ワクチンに過信せず、今後も感染防止対策措置を徹底してほしい。今後も医療従事者を助けなければいけない。マスクを外す日が来るまで、今日という日は勝利と見なすべきではない。今日はコロナの終わりを告げる最初の日である」
 
ブルナビッチ首相以外にも、労働・雇用・退役軍人・社会問題大臣及び新型コロナウィルス感染症危機対策本部室のダリヤ・キシッチ・テパヴチェヴィッチ氏、同本部室のプレドラグ・コーン氏もワクチンを接種しました。12月22日にセルビアに到着した最初のワクチンは、ベオグラードとノヴィサドの老人ホーム入居者が接種する予定です。
 
なお、セルビアは世界の中でもいち早く新型コロナウィルス感染症用の病院をオープンした国のひとつで、ベオグラード市のバタイニッツァ地区に930床、クルシェヴァツ市に500床を確保しています。