セルビアのアナ・ブルナビッチ首相は5月5日、ポーランドのワルシャワで開催されたウクライナ向け国際援助会議にビデオ参加しました。
セルビア共和国は、自国の領土に多数の難民や国内避難民(IDP)を抱え、残念ながらその多くが今も国内避難民であるという独自の経験から、戦争や紛争に巻き込まれた民間人、中でも特に弱い立場にある子どもたちに人道支援を送ることの重要性と必要性を認識しています。
セルビア共和国は今回の会議にて、ウクライナ国内外の子どもたちや避難民に300万ユーロ相当の人道支援を行う予定であり、そのうちの150万ユーロは国連国際児童基金(UNICEF)を通じて、残る150万ユーロは国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を通じて行われる予定であると表明しました。
ブルナビッチ首相は、ウクライナでの紛争が始まって以来、セルビアはまず第一に市民が受けた被害や困難な人道的状況、難民・国内避難民の増加に特別な関心を持って情勢を追っているとし、人道支援提供のための条件を整え、紛争停止を目指すあらゆる努力を支援することが必要であると語りました。
ブルナビッチ氏はまた、3月24日にセルビア共和国が国連総会にて、ウクライナに対する侵略の人道的影響に関する決議に賛成票を投じたことを強調しました。
またセルビア政府は2月27日、危機的状況下にあるウクライナの人々に人道援助を送ることを決定し、同国からの避難民に向けた暫定的保護メカニズムを初めて発動しています。
「セルビア国民は、ウクライナ国民が戦争の恐れのない普通の生活に戻ることを望んでいることに非常に共感しています」とブルナビッチ首相はスピーチを締めくくりました。
このウクライナ向け国際援助会議は、ポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相とスウェーデンのマグダレナ・アンデルソン首相が、シャルル・ミシェル欧州理事会議長およびウルスラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長の協力を得て開催したものです。